GIVE and GIVEが幸せを引き寄せる
第99回
幸せの引き寄せ方として、とても重要な GIVE and GIVE(以下 GG)の精神。
GGがなぜ、幸せを引き寄せるのかと、その運用方法について解説していきます。
GIVE and TAKEはビジネスでのみ有効
GIVE and TAKE(以下 GT)の方が聞き馴染みのある言葉だと思いますが、これについては、ビジネスでのみ有効な方法といえるでしょう。
与えたものに対して、対価を受ける。
ビジネスの場で、GGをしてしまうと、そもそもビジネスが成立しません。
関係各社の関係が歪となり、誰かが不幸になります。
ビジネスの場ではGTをしっかり運用しましょう。
GTについては、しっかりと対価が妥当なものかを調整する必要があります。
しかし、先肌も述べたようにGTが成立するのは、ビジネスのみです。
普段の生活の中で、GTを運用すると、不幸になります。
それではその理由を述べていきます。
GTを運用すると、不幸になる理由
対価の調整はされない
普段の生活で、対価として、妥当なものかを調整するようなプロセスはありません。
例えば、夫婦関係の中で、奥さんが、毎日洗濯をしてくれることに関しての妥当な対価は何かなどいちいち議論しません。
この例だとむしろ、
奥さんが洗濯物をするのは「当たり前」だと思われているケースさえあります。
つまりGiveにすらなっていないことさえある。
対価の調整がされない場で、GTの運用はストレスを生みます。
GとTに必ず誤差が生じる
調整はされない GTには、かならず誤差が生じます。
人にはそれぞれ自分にとっての価値判断が存在し、それが他人と全く同じと言うのはあり得ません。
お金のやりとりにおいてでさえ、あなたにとっての10円の価値と、私にとっての10円は価値が違います。タイミングや頻度によってお金でさえ、価値が変わるのです。
ですから、正確なGTの運用を執り行うことはまず不可能なのです。
誤差が表面化した時には、すでに時遅し
なんらかの長期的な関係において、 GTの運用を行い続けると、かならず発生している誤差が積もり積もっていきます。
誤差の段階では、表面化しません。
しかし、誤差の積み重ねが、ある一定の量を超えた時に、それは表面化し、表面化した時点でとても大きな問題となっています。
ここでも夫婦関係を例に考えるとわかりやすいですね。
例えば、妻が毎日の家事、子育てをフル回転で行なっているとします。
旦那は、それに対する対価を、自分が外で働き、お金を家に入れることだと思っています。
たしかに一部は GTが成立しているかもしれない。
しかし、そこには微妙な誤差が存在する。
例えば、
- 家に振り込まれるお金が少ないと感じている
- お金はすでに十分で、増えても幸せ感が増えるわけではない
- お金よりも、子育てのことや家のことを手伝って欲しい
夫が、お金を入れれば入れるほど、家族が幸せになると感じているのに対して、
妻はそのように思っていないことが多々ある。
そして、この GTの誤差が、ある日一定の数値を超える。
そして、妻は離婚届を妻に叩きつける。
旦那は一体なんのことかわからない。 GTが成立していると思っていたから。
しかし実際には、そこに誤差があり、その誤差は取り返しのつかない量に増加している。
こんなパターンはよくある話ですよね。
塵も積もれば山となるとは、よく行った話で、積もったたりは一度何かご褒美をあげたところで、消えるものではない。
塵も積もれば山となり、山は簡単には動かせないという話なのです。
GGのメンタルセッティング
そこでオススメするのが、GGの運用です。
GGとはGIVE and GIVEのことで、互いに対価を求めないという発想です。
夫婦の関係においては、妻は家事というGIVEを無償で行い、
旦那もまた、働いてお金を入れるというGIVEを無償で行うのです。
対価を求めないため、そこに誤差は発生しません。
長期的ななんらかの関係において、
ストレスが溜まったり、関係が悪化したりするのを抑制する有効な手段です。
しかし、GGにも正しい運用方法があります。
それを一つ一つ説明していきましょう。
相手のGIVEがどんな大きさでも感謝する
GTとは違い、常にGIVEのみが発生する関係においては、
相手の行いがどんなものであろうとも、あなたに少しでも価値を与えていると感じる、または、与えようとしている場合、それに感謝することを心がけます。
そもそも求めていない見返りに対して、ごくわずかであっても価値を返してくれているので、そこに感謝します。
GGの基本スタンスは、相手が自分に何もしなくても、負の感情は発生しないというメンタルセッティングです。
そこに負の感情が発生している場合、GGの根本的な仕組みがわかっていません。
GGであるから、あなたは対価を受け取らなくても、ストレスは発生しないのです。
自分のGIVEは相手の想像を超えるものに
逆に自分から起こすGIVEは相手が想定しているであろうことの上を行くように働きかけます。
なぜなら、相手がどのようなことを想定しているか分からないからです。
最初のうちは、あなたが相手の想像を超えるようなGIVEをしたと思っていても、
意外と想定超えていないものです。
GGの運用開始時には、やはり認識の誤差が大きいからです。
最初はあまり上手く回らないかもしれませんが、時を重ねるごとに徐々に良くなってきます。
GGは互いのGIVEが重なり合った時に、成立する
上記のようなメンタルセッティングと行動で徐々に互いのGIVEが大きくなってきて、最終的には交わります。
二つの円が大きくなって、やがて重なるようなイメージです。
そうなると重なりあった部分に関して、プラスの譲り合いが発生します。
こうなると、とても幸せな状態となります。
自分がやろうと思っていたことを、相手がやるよと申し出てくれることになるからです。
それは交互に譲り合っていくべきでしょう。
これは自己肯定感にもつながりますし、相手の幸福感にもつながり、WIN WINの関係となります。
あなたが、その人といることに居心地の良さを感じている時、相手もまた同じ気持ちになっています。
GGは継続する意思が不可欠
GGは一度成立しても、またメンタルセッティングを怠ると、次第に GTに変化していき、対価を求めるメンタルへと変容してしまいます。
日々自分のメンタルへの問い合わせが必要です。
- 今自分はGGになっているか。
- 対価を求めて、 GTになっていないか。
日々チェックしないと、気がついた時には、また相手との心の距離が離れてしまうことになります。
まとめ
- GTが成立するのはビジネスのみ
- GTを普段運用すると不幸になる
- 普段運用すべきは、GGの関係
- 相手のGIVEはほんの少しでも感謝
- 自分のGIVEはやりすぎるぐらいでいい
- GGは幸せをもたらす
- GGの運用には常にチェックが必要
- GGのチェックを怠るとすぐに GTに変容する
最近あの人との関係がうまくいってないなとか、これから関係を構築しようしている方は、ぜひGGを心がけて、実践してみましょう。